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令和5年度 海外展開に向けたインフラFS 補助金
過年度採択事業者レポート
R3 一般補助 モビリティ・交通

タイ国・マレーシア国・ベトナム国・フィリピン国・
インドネシア国における交通情報を軸としたデータ利活用
プラットフォーム事業展開可能性調査事業株式会社村田製作所

採択事業レポート: 株式会社村田製作所

1インフラ/エネルギーインフラFS事業の概要

本事業においては、必要とするデータを必要最低限のコストで取得し、必要なタイミングで顧客/利活用主体へ届けるとのコンセプトの下、アセアン5ヶ国において、インドネシアで進めてきた交通情報IoTデータビジネスを基礎として、各国への展開可能性、交通情報以外のIoTデータビジネスの可能性、データビジネス市場の発展可能性の調査を行った。

  1. フィリピン・ベトナムにおいて、民間への交通データ販売ビジネスの事業可能性調査
  2. インドネシア・マレーシア・タイにおいて、環境モニタリングなど交通情報と組み合わせてデータを高度化する要素の検討
  3. データ測定範囲の面的拡大に寄与するスマートポールとの連携スキーム検討
  4. 東南アジアでの日本企業向けIoTデータグローバルプラットフォームの検討
採択事業レポート:株式会社村田製作所

2事業の競争優位性など、特にアピールしたい特徴

  • 村田製作所の交通情報サービスは、GPS/プローブなどモビリティから収集したデータと比較して、特定地点での解像度が高く、より正確な交通量と移動速度の状況を反映する点で、行政の要求に合致。
  • プローブ測定と比べて精度を高くできる固定点測定場所として、各国で普及が見込まれているロードサイドのスマートポールを屋外データ取得のハブとして活用しうる。定点の道路・都市モニタリングシステムとスマートポールがデジタルインフラの両輪となって、スマートシティやデータビジネス市場の拡大に寄与しうる。
  • 交通データ提供サービスで培ったセンサ・通信技術やデータ分析手法、ビジネスモデルの知見、ノウハウをもとに、これから東南アジアでデータビジネスへの参入を計画している国外の企業(特に日本企業)に対して、グローバルIoTデータサービスプラットフォームを提供し、スムーズなビジネスの立ち上げの支援が可能。特に今後、世界的に注目が高まっているデータ越境についても現地政府と議論しつつ、データの保管・改変・越境・アクセスコントロールなどデータセキュリティ/プライバシーの要件に対応していく。(※GDPRのBCR認証を受けた世界初のクラウドベンダーであるIIJのデータセンターを活用する)
採択事業レポート:株式会社村田製作所

3進出先の国や地域のニーズ、抱える課題と解決施策

  • 交通渋滞に起因する経済的損失や大気汚染に対する、行政の効果的な計画立案・遂行やDXの支援。
  • 人手によるカウントやGPS/プローブデータでは測定精度と頻度に満足できないユースケースにおいて、高精度でリアルタイムのデータを用いた行政や民間事業のDX支援が可能。
  • データを重視する広告やコンサルティング業界への波及など、データを活用する新たな産業や雇用の創出。
  • 設置したデジタルインフラの継続的な保守運用のほか、将来的にはデバイス開発やサービス/データ商材開発など、現地企業・産業と共に事業を発展させていく。
  • 各国でのデータ利用だけでなく、海外へのデータ販売を可能とするグローバルサプライチェーン構築により、データサービス市場の広がりに貢献する。
  • 村田製作所が構築した交通情報のビジネスモデルは、東南アジア圏においてデータサービス事業を検討中の日本企業の下記課題の解決に貢献することがわかった。

    ア) 現地国での外資による事業制約を回避
    イ) 現地事業を実施するにあたり、税務的なリスクを回避
    ウ) データビジネスにおける法規制の順守
    エ) 現地法人なしで、IoT事業を展開

4インフラ/エネルギーインフラの導入により見込まれる事業の効果

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3のニーズや課題に対する、事業の解決施策と効果

  • 解像度が高い交通データに基づく交通管制や道路・都市計画など、行政機能の向上。
  • 屋外広告の価値測定、小売店舗開発など、ロケーションの価値測定ニーズをもつ事業者における交通データの利用。
  • 気象など他のソーシャルデータと組み合わせ、社会的裨益と結びついたビジネスの創出・拡大。
  • O&Mやデータ解析サービスなど、新たな関連事業や雇用の創出。
  • 将来の測定エリア拡大とメッシュ細分化により、都市部で収集できるソーシャルデータの価値向上。
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事業効果を示す指標などを用いた定量的な説明

  • ベトナムにおける交通情報サービスの展開可能性が感じられたため、追加の市場調査と実証へ進むことを判断。「日 ASEAN におけるアジア DX 促進事業」に採択され、2023年までを一区切りとして実証事業を行う。
  • 東南アジア圏でデータサービス事業を検討中の日本企業の課題解決に資する可能性が高いため、村田製作所が構築した交通情報のビジネスモデルと、東南アジアでグローバルインターネット事業を推進するインターネットイニシアティブ(IIJ)の機能を組み合わせたIoTデータサービスプラットフォームを共同でリリースした。

5本事業における今後の計画

22年7月~23年3月:ASEAN数ヶ国で、実証実験を通じた環境センサ/人流センサの事業性確認
22年11月~23年6月頃:ASEAN数ヶ国で環境センサ/人流センサの機能実験
23年4~12月:ベトナムにおいて交通情報データビジネスの実証実験及び事業性の確認

採択事業レポート:株式会社村田製作所

6事業の水平展開の可能性

  1. 村田製作所とインターネットイニシアティブ(IIJ)が構築したIoTデータサービスプラットフォームは、交通データ提供サービスで培ったセンサ・通信技術やデータ分析手法、ビジネスモデルの知見、ノウハウをもとに、東南アジアでデータビジネスへの参入を計画している日本企業のスムーズなビジネス立ち上げを支援しうる。
  2. 行政・屋外広告業者・スマートポール関連プレイヤー等とのパートナーシップ形成を通じて測定点の面的な広がりを持たせながら、交通情報の高度化や気象情報などデータ種別の拡充による新たな顧客セグメント開拓をアセアン各国において進めていく。